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雑記

09/21 Lake Akan?

09/21, 15日目

オークランドから南に車で約3時間、現在はロトルアの町に滞在している。阿寒、摩周、屈斜路と同じカルデラ湖の傍に位置する町で、中心街からは徒歩5分も要さずに湖畔の散歩を楽しむことができる。

ブラックスワンも観察できる

摩周や屈斜路が少し町からは離れていることを考えると、阿寒湖温泉街と雰囲気が近いように感じる。カルデラ湖であるため、周辺の火山活動は活発で、その恵みである温泉や地熱発電を売りとしている町だ。

人口は約7万人で、ニュージーランドでは最も多くマオリの方々が暮らす地域でもある。約30%がマオリの方々で、町中や店内でも多く見かける。また、温泉の町ということで大分県の別府市とは姉妹都市提携をしており、一大観光地ということもあって日本人の姿も珍しくない。

ロトルアは北島で見たい農業地帯の中継地であったため立ち寄り、既に1週間が経とうとしている。オークランドに比べて静かな雰囲気があり、町を静かに流れる硫黄の香りは、川湯温泉を想い起させるようだ。

湖畔の風景は筆舌に尽くしがたいものであり、雲一つ無い凪の湖面では、朝日の昇る瞬間の輝きに心を奪われた。オークランドからの道中でも、多くの牧場を目にして都会から離れるのを感じたが、古来からの自然の風景に安らいでいる。

近隣の公園では道民にとってはいわゆる「ボッケ」を観察することもでき、マオリの方々は地熱を活用した調理(Hāngī)を行う。

発電においても地熱の活用は進んでおり、日本では発電量全体に占める地熱の割合は1%以下だが、ニュージーランドでは15%を超えている。日本の地熱資源量は世界でもアメリカ、インドネシアに次ぐ3位とも言われており(ニュージーランドは8位)、再生可能エネルギー分野において見習う点は多そうだ。

釧路のお隣、白糠町では「ジオパワー学園 掘削技術専門学校」が2022年に開校しており、業務スーパーの創業者である沼田昭二氏が創立者だ。地熱の活用可能性から、その技術者を養成するために設立されており、遠い世界の話ではない。

叔父が太平洋炭礦に勤めていた経緯もあるので、この分野には関心を持っており、養鹿だけでなく、地熱活用と温泉地の観光といった側面でも、今後ロトルアとは継続的な関係を構築したいと考えている。太陽光発電パネルで揺れる釧路湿原と、恩師が課題でよく挙げていた風力発電によるバードストライク。こうして今、海外で見聞を広めている自分にとって、再生可能エネルギーについて考えるのは一つの使命とも感じる。